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小説『君は月夜に光り輝く』のあらすじと感想|ネタバレあり

女優の永野芽郁さんと俳優の北村匠海さん主演で、映画化された『君は月夜に光り輝く』の元となった作品です。

『アオハル・ポイント』や『この世界にiをこめて』等の作品を手がける、佐野徹夜(さのてつや)さんのデビュー作です。

お互いを思いながらすれ違う2人の関係に、ドキドキすること間違いなしの物語です。

では、読み進めていきましょう。

小説『君は月夜に光り輝く』の作品情報

題名『君は月夜に光り輝く』
著者佐野徹夜
発行所KADOKAWA
発行日2017年2月25日
ページ数324頁

佐野徹夜・作者情報

小説家。ライトノベル作家。『君は月夜に光り輝く』で、電撃小説大賞を受賞し、デビューした。『君は月夜に光り輝く』は、女優の永野芽郁さんと俳優の北村匠海さん主演で映画化され、反響を呼んだ。

この他にも、『アオハル・ポイント』や『この世界にiをこめて』等の作品を手がけ、注目されている。

あらすじ(ネタバレなし)

未だ治療法のない難病である発光病を患い、長く病院生活をしている渡良瀬まみずという一人の少女がいました。そんなまみずとクラスメイトになり、連絡役を任された卓也は、定期的にまみずの病室に足を運ぶようになります。

病気で外出できないまみずに頼まれ、卓也はまみずの「死ぬまでにやりたいことリスト」を代行することになります。一人で遊園地に行ったりと、突拍子もないことが多かったが、しっかりとリストをこなしていく卓也とまみずの距離は段々と縮まっていきます。

そして、次第に2人は互いに好意を抱くようになります。しかし、まみずの病気の関係から、2人の間には多くの障壁がありました。

素直な2人の恋を描く、恋愛の物語です。

登場人物紹介

  • 渡良瀬まみず(わたらせまみず):高校1年生の少女。難病である発光病を患い、長い間病院暮らしを余儀なくされている。
  • 岡田卓也(おかだたくや):まみずのクラスメイト。学校に通えないまみずとの連絡係を任され、まみずと交流をもつようになる。
  • 香山彰(かやまあきら):まみずと卓也のクラスメイト。謎が多いが、女の子にモテる。卓也と仲が良い。

書き出し紹介

坂道の両脇に、桜の花が咲いていた。そこを登り切ると、やけに真新しい病院が見えてきた。比較的新しく綺麗な建物で、なんだか生活感はあまりない。病院なのに、オフィスビルみたいな感じがした。それで少し気が楽になった。受付で要件を伝えると、すんなり病室を教えてもらえた。

ストーリー(ネタバレあり)

この先、ネタバレがあります。ご注意ください。

桜の季節と、リノリウムの温度

高校1年生になった最初のホームルームで、卓也はこのクラスに入院中で、学校に来ることのできない女の子がいることを知った。その女の子の名前は渡良瀬まみずといった。渡良瀬まみずは、噂によると、未だ治療法の確立していない発光病を患っており、長く入院生活を送っているとのことだった。

そんなまみずの連絡係に任命された卓也は、まみずの病室に足を運ぶことになった。それから、まみずの頼みもあり、卓也は頻繁にまみずの病室に通うようになった。ある日、卓也は病気で外に出られないまみずの代わりに、「死ぬまでにしたいことリスト」の遂行を頼まれる。

「死ぬまでにしたいことリスト」の任務は、「遊園地に行くこと」から、「スマートフォンを徹夜で並んで買ってくること」まで多岐に渡った。

最初で最後の夏休み

夏休みも、卓也はまみずの病室に通い、「死ぬまでにやりたいことリスト」の任務をこなし続けた。段々と2人の距離は縮まり、互いに特別な好意を抱くようになっていた。

しかし、まみずの病状は悪くなっていくばかりだった。検査の結果も悪く、弱気になるまみずを、卓也は天体観測に誘った。病院の屋上で、星を眺めながら、ついに卓也はまみずに告白した。

卓也の告白に対し、まみずは泣きながら「ごめんね」とだけ言った。

君とロミオとジュリエット

文化祭で行うクラスの劇で、卓也達のクラスは、「ロミオとジュリエット」を演じることに決まった。まみずたっての願いで、卓也は主役のジュリエットを演じることに決まった。

まみずにフラレてからも、卓也はまみずの病室に通い続けた。しかし、まみずの病気はどんどん進行し、死が迫っているように感じた。そんなある日、卓也はまみずに一方的に「もう二度と会いに来ないでほしい」と告げられる。

それ以来まみずに会うことを控えていた卓也だったが、どうしても諦めきれず、文化祭の本番にまみずにテレビ電話をかけると、電話越しに自分の舞台を見せたのだった。電話越しにまみずを見て、気持ちを抑えきれなくなった卓也は、病室に会いに行き、再度思いを伝える。そこで、ついにまみずも自分の思いを伝える。

やっと両想いとなった2人だったが、まみずの病状は悪化するばかりで、卓也は愛する人を失う辛さを考え始める。まみずを失うくらいなら、自分も死んでしまおうと考え、病院の屋上から飛び降りようとした卓也を前に、まみずは卓也にどうしても生きてほしいとの思いを伝える。

まみずの必死の思いを聞いた卓也は、まみずの最後の願いを聞き入れ、まみずの代わりに生き抜くことを決める。それから14日後、まみずは亡くなった。

そしてもうすぐ、春が来る

まみずは死の直前、卓也にボイスメッセージを残していた。そのメッセージには、まみずから卓也へのお願いや気持ちが込められていた。そのメッセージを聞いて、卓也は、まみずからの愛を感じるとともに、前を向いて歩いていくことを決めた。

まとめ・感想

お互いがお互いを愛しているのに、すれ違う2人の関係がもどかしく、そして愛おしく感じました。

先が気になる展開に、一気に読み切ってしまいました。

最後は切ない展開が待っていますが、まみずの潔い態度に勇気づけられます。

映画化もされており、短時間でも読みやすい作品になっておりますので、是非読んでみてください。

お付き合いありがとうございました。