秋の夜長には、読み始めると止まらないミステリー小説がおすすめです。
2021年、コロナ禍のこんな時代の秋の夜にこそ相応しい作品を厳選してみました。
ミステリー小説が好きな人であれば既読の作品もあるでしょうが、今読み返す(再読)のタイミングだと思う作品を、また普段ミステリーはあまり読まないという人には、是非この機会に読んでみてほしい作品を、3書に絞り紹介します。
Contents
『新世界より』
小説『新世界より』作品紹介
第29回日本SF大賞受賞作。
著者の貴志祐介氏は、第4回日本ホラー小説大賞作『黒い家』が怖すぎて読めない(でも読み進めずにはいられない)作品として有名で、天才ホラー作家と言われたりもしているが、ジャンルに固執せず話題作を連発する天才エンタテイメント小説家である。おすすめの本作品『新世界より』はそんな著者の代表作で、最高につまらないとか、最高傑作とか、賛否両論いろいろ言われているくらい有名な問題作。ミステリー小説というジャンルに収まりきれない、SF、ファンタジー、ホラー、エロ、グロ、恋愛と、多彩なストーリーとその描写力で、文庫版で3冊に及ぶ大長編だけど、寝る間を惜しんで読み耽ってしまうほど最高に面白い。
おすすめ理由
- 人類の行く末について示唆するストーリー
- 日本の過去と現代と未来のリアルかつファンタジーな世界観
- スリルとドキドキとワクワクが加速する没入感
- 文庫版で上中下巻の大作(遅読の人でも秋の夜長なら読破可)
- “呪力”とか、いまどきのアニメ漫画やライトノベル的設定も満載
小説『新世界より』あらすじ
ここは病的に美しい日本(ユートピア)。
子どもたちは思考の自由を奪われ、家畜のように管理されていた。
手を触れず、意のままにものを動かせる夢のような力。その力があまりにも強力だったため、人間はある枷を嵌められた。社会を統べる装置として。
1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖(かみす)66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。周囲を注連縄(しめなわ)で囲まれたこの町には、外から穢れが侵入することはない。「神の力(念動力)」を得るに至った人類が手にした平和。念動力(サイコキネシス)の技を磨く子どもたちは野心と希望に燃えていた……隠された先史文明の一端を知るまでは。
2012年に漫画化・テレビアニメ化
『ハルさん』
小説『ハルさん』作品紹介
2013年啓文堂大賞(文庫部門)受賞作。
2004年に『ねこまた妖怪伝』で第2回ジュニア冒険小説大賞を受賞してデビュー。アメリカでも翻訳出版されている代表作〈怪盗ファントム&ダークネス〉シリーズのような少年を主人公とした児童文学を書いていた著者・藤野恵美氏による、初の大人向けミステリー。頼りない人形作家の父と日々成長する娘の姿を優しく綴った快作は、涙せずにはいられない。
おすすめ理由
- 怖くない・難しくない・とてもわかりやすく素直に読めて楽しめる
- 謎解き・ミステリー要素もありながらも心温まる父と娘の日常描写がいい
- 児童文学作家ならではの心地よい読後感(やさしい気持ちで寝ることができる)
小説『ハルさん』あらすじ
(瑠璃子さん、今日はね、ふうちゃんの結婚式なんだよ。まさか、この僕が「花嫁の父」になるなんて……)
ふうちゃんの結婚式の日、お父さんのハルさんは思い出す、娘の成長を柔らかく彩った5つの謎を。
幼稚園児のふうちゃんが遭遇した卵焼き消失事件、小学生のふうちゃんが起こした意外な騒動……。心底困り果てたハルさんのためにいつも謎を解き明かしてくれるのは、天国にいる奥さんの瑠璃子さんだった。
児童文学の気鋭が、頼りない人形作家の父と、日々成長する娘の姿を優しく綴ったほのぼのミステリ。
2017年にテレビドラマ化
『六人の嘘つきな大学生』
小説 『六人の嘘つきな大学生』の作品紹介
日本の就活の異常性を徹底して辛辣に描いた社会派ミステリーでありながら筆致が小気味良い新世代の青春小説。著者の浅倉 秋成氏は1989生まれ。2012年に『ノワール・レヴナント』で第13回講談社BOX新人賞Powersを受賞しデビュー。『教室が、ひとりになるまで』が本格ミステリ大賞〈小説部門〉や日本推理作家協会賞〈長編および連作短編集部門〉の候補になるなど、ミステリ作家として注目が高まっている。本作品『六人の嘘つきな大学生』は、伏線の狙撃手とも呼ばれる著者が仕掛けた究極の心理戦。近い将来映画化またはドラマ化必至。
おすすめ理由
- 「就活」がテーマのリアルな社会派小説で一気に読める(読みたくなる)
- どんでん返しの連続のいわゆるジェットコースター小説(最後まで展開がわからない)
- 夜更かし必至(夜長の秋におすすめ!)
小説 『六人の嘘つきな大学生』のあらすじ
「犯人」が死んだとき、すべての動機が明かされる。成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。最終選考に残った六人の就活生に与えられた課題は、一カ月後までにチームを作り上げ、ディスカッションをするというものだった。全員で内定を得るため、波多野祥吾は五人の学生と交流を深めていくが、本番直前に課題の変更が通達される。それは、「六人の中から一人の内定者を決める」こと。仲間だったはずの六人は、ひとつの席を奪い合うライバルになった。内定を賭けた議論が進む中、六通の封筒が発見される。個人名が書かれた封筒を開けると「○○は人殺し」だという告発文が入っていた。彼ら六人の嘘と罪とは。そして「犯人」の目的とは―。
※就活がテーマの小説なら朝井りょう『何者』もおすすめ。(ネタバレありのあらすじと感想はこちら)
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