小説は読みたいけれど、時間がない…。移動時間で軽く読めたら…。なんて思ている方は、多いのではないでしょうか。
そこで、移動時間でもサクッと読めるおすすめ短編小説を紹介したいと思います。
彼女のこんだて帖
著者 | 角田光代 |
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発行所 | 株式会社 講談社 |
ページ数 | 220頁 |
発売日 | 2011年9月15日 |
想定読書時間(1編) | 10分 |
日曜の夜は肉だろう。駅で康平の背中を見送りながら、立花協子はむやみにそうくりかえしていた。
角田光代(かくたみつよ)さんの、料理に基づく短編小説集。
全15編で、様々な心情を抱えた主人公たちが、料理を軸に、生活に希望を見出していくストーリーです。
長く付き合った彼氏と別れて傷心の協子、協子の後輩で、恋人と長続きしない景。このように、各話の主人公同士が、何らかの形でつながっているのも、この小説の見どころです。
1編1編がとても短いので、夜寝る前や、移動時間の読書にもぴったりです。
巻末に、各話で出てきた料理のレシピが、写真付きで載っているので、是非参考にしてみてはいかがでしょうか。
読みながら、お腹がすいてしまうこと間違いなしの小説です。
特にこんな人におすすめ!
- 毎日の生活に、退屈している。
- 今晩の献立が決まらない。
さいはての彼女
著者 | 原田マハ |
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発行所 | 株式会社KADOKAWA |
ページ数 | 236頁 |
発売日 | 2013年1月25日 |
想定読書時間(1編) | 45分 |
羽田空港の出発ロビーは、夏の帰省客で通勤ラッシュの新宿駅並みの混雑ぶりだった。ルイ・ヴィトンのキャリーケースを手荷物検査機の上に載せようとしたが、ぱんぱんに膨れ上がって持ち上がらない。
『楽園のカンヴァス』等の名作を手がける、原田マハさんの短編集。
人間関係に疲れた女たちが、旅を通して、人の温かみを再確認する心温まる物語。
全4編で、各話異なる主人公が、試練を乗り越え、再生していきます。
この話を読んだら、旅に出たくなること間違いなしです。
特にこんな人におすすめ
- 人間関係に疲れた。
- ひとり旅に興味がある。
もものかんづめ
著者 | さくらももこ |
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発行所 | 株式会社 集英社 |
ページ数 | 281頁 |
発売日 | 2001年3月25日 |
想定読書時間(1編) | 10分 |
水虫といえばたいがいオッサンの持病であり、それにかかると脂足に甚だしい異臭を放ち、その靴および靴下は、家族の間では汚物とみなされるという恐ろしい病気である。
昨年亡くなった漫画家さくらももこさんのエッセイです。
書き出しを読むだけで、面白さが伝わってきます。
全17編のエッセイがつづられており、さくらさんの日常を感じることができます。
各話とも、ユーモアにあふれており、くすっと笑ってしまうこと間違いなしです。
父ヒロシや母、そして姉など、温かい家族の様子を感じられ、ほっこりする作品です。
特にこんな人におすすめ!
- 学校や会社帰りで疲れている。
- 本に苦手意識がある
あとがき
本日紹介した3作は、どれも1話づつ完結するため、移動時間等にぴったりです。
短編小説は、本に苦手意識がある方でも、手を出しやすいので、初めての1冊におすすめです。
どの話も、心が温まる、元気をもらえる作品なので、毎日に疲れている方も、是非読んでみてください。きっと、明日が少しだけ楽しみになりますよ。
お付き合いありがとうございました。