あの人はどんな本を読んでいるのか、作家を中心に著名人のお気に入りの本(愛読書)を、本人エッセイやインタビュー、雑誌など元に調べリスト化しています。
本記事では、『乳と卵』で芥川賞、詩集『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』で中原中也賞、『ヘヴン』で芸術選奨文部科学大臣新人賞と紫式部文学賞、詩集『水瓶』で高見順賞、『愛の夢とか』で谷崎潤一郎賞、『あこがれ』で渡辺淳一文学賞、短編「マリーの愛の証明」がGRANTA Best of Young Japanese Novelists 2016に選出、『夏物語』で毎日出版文化賞、等など、名だたる文学賞受賞作品を数多生み出した小説家であり詩人であり、そして女優にして歌手でもある川上未映子さんの愛読書を紹介します。
川上未映子さんの愛読書リスト
- 『デミアン』ヘッセ
- 『カント入門』石川文康
- 『ファウスト』『若きウェルテルの悩み』ゲーテ
- 『二十日鼠と人間』スタインベック
- 『存在と無』サルトル
- 『月と六ペンス』モーム
- 『尾崎翠全集』
- 『たけくらべ』樋口一葉(現代語訳:松浦理英子)
- 『葬儀の日』松浦理英子
- 『魂に対する態度』永井均
- 『午後四時の男』メアリー・ノートン
- 『ムーン・パレス』ポール・オースター
- 『ゴットハルト鉄道』『聖女伝説』和多田葉子
- 『象の消滅』『眠り』村上春樹
- 『のどを猫でいっぱいにして』松井啓子
- 『迷宮としての世界』『文学におけるマニエリスム』グスタフ・ルネ・ホッケ
- 『フィネガンス・ウェイク』ジェイムズ・ジョイス
- 『世界中が夕焼け』穂村弘・山田航
- 『ドストエフスキー』山城むつみ
- 『ドストエフスキーの詩学』ミハイル・バフチン
(順不動)(きっとほんの一部だから)(適時更新します)
川上未映子さんのプロフィール
大阪府生れ。2007(平成19)年、『わたくし率 イン 歯ー、または世界』などで早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞、2008年、『乳と卵』で芥川賞、2009年、詩集『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』で中原中也賞、2010年、『ヘヴン』で芸術選奨文部科学大臣新人賞および紫式部文学賞、2013年、詩集『水瓶』で高見順賞、『愛の夢とか』で谷崎潤一郎賞、2016年、『あこがれ』で渡辺淳一文学賞をそれぞれ受賞。また、短編「マリーの愛の証明」がGRANTA Best of Young Japanese Novelists 2016に選出。2019(令和元)年、『夏物語』で毎日出版文化賞を受賞。同書は英、米、独、伊などでベストセラーになり、世界40カ国以上で刊行予定。その他、『すべて真夜中の恋人たち』、村上春樹との共著『みみずくは黄昏に飛びたつ』など著書多数。
引用元:新潮社
川上未映子さんのおすすめ選書
上記の愛読書リストの他にも、太宰治、内田百閒、安部公房、三島由紀夫、中原中也、宮沢賢治、萩原朔太郎、谷川俊太郎、伊藤比呂美、荒川洋治、穂村弘、村上春樹、町田康、海外作家では、ポール・オースター、スティーブン・ミルハウザー、レベッカ・ブラウン、ケリー・リンク、リディア・デイヴィス、アリス・マンローが好きで、ほぼ全作品読んでいるというから、かなりの読書家であり、文学的に高度な多読家です。川上未映子さんのあのブッ飛んだ文才は天賦のものと思っていましたが、偉大な作家たちの作品に大いに影響された、と本人曰く。そんな彼女が現在好きな作家やそんな彼女を好きな作家によるムック本があります。川上未映子さんの作品は勿論、川上未映子さん本人に興味がある人には彼女が何者かがよく分かる(かもしれない)おすすめ本です。勿論同じ本を読んだからといって川上未映子にはなれる訳ではありませんが、彼女の嗜好は今後の読書選びに大いに影響うけそうです。
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