ビジネス実用

『後回し」にしない技術』(イ・ミンギュ)あらすじ・要約・感想まとめ

1.内容紹介

皆さんはやろうと決意したことを後回しにして、後悔したことはありませんか?

「自分には実行力がない…」
「自分は行動できないダメなやつだ…」

特に、やらなければいけないことに限って先延ばしにしてしまうことが多く、結局できなくてネガティブになる方も多いはずです。

しかし、実行力は生まれつき持っている資質ではなく、技術なのです。

技術だからこそ、学んで練習すれば誰でもできるようになります。

この本は、実行に移すための方法が書かれた理論書ではなく、実践的なノウハウを通して「実行力」を身につける秘訣が書かれている1冊です。

書籍タイトル『「後回し」にしない技術』
著者イ・ミンギュ
出版年月日2021/01/14
出版社文響社
ページ数320ページ

2.こんな人にオススメ

この本がオススメな方

・つい後回しにして後悔したことがある方
・夏休みの宿題を夏休みが終わるギリギリに取り組んでいた方
・やりたいことにすぐ取り組めない方
・考えてばかりで行動に移せない方

3.著者紹介

イ・ミンギュ

心理学博士、臨床心理専門家。

檀國大学特殊教育学科を卒業。ソウル大学校大学院心理学科で臨床心理学の修士・博士の学位取得。

ソウル大学校学生生活研究所でカウンセラーとして勤めた後に、朝鮮大学校医科大学精神科教授を経て、現在亜州大学校心理学科教授として研究している。

2001年には、第1回亜洲大学校講義優秀教授賞を受賞。

「幸せな人生を手に入れるためには1%だけ変えればいい」という哲学を主張して、数多くの人に影響を与えた。これが「1%行動心理学者」と呼ばれている。

これまでの著書に、韓国で100万部売れたベストセラー『好かれる人は1%が違う』(東洋経済新報社)をはじめ、『1%だけ変えても人生が変わる』『肯定の心理学』(どちらも未邦訳)などがある。

4.『「後回し」にしない技術』要約

第1章:決心する

「成功のイメージ」に逃げ込んではならない

「願えば夢は叶う」
「イメージすれば夢は現実になる」

このような成功法則を耳にしたことはありませんか?

一見良い方法に見えますが、プラスの自己暗示だけでは目標達成の邪魔になることがあります。

その理由のひとつとして、楽観的な考え方により実際の行動へと結びつきにくくなることが挙げられます。

これは、理想とする未来をイメージしすぎると結果を出す前に簡単に挫折しやすくなったり、イメージの中に逃げたりする可能性が高まるからです。

プラスの自己暗示は「希望、なぐさめ、勇気」を与えてくれるので、つい逃げ道を作ってしまいます。しかし、目標達成で重要なことは成功への道を探し出すことです。

これをプロセスの視覚化と呼びます。プロセスの視覚化とは、目標達成までにやること、障害物にぶつかった時どう対応するかなど、成功へのプロセスを生き生きとイメージすることを言います。

加えて、目標達成には「スタート・モチベーション」「持続モチベーション」も大切です。

スタート・モチベーションは、目標を達成した状態をイメージすることで作られ、持続モチベーションは目標達成までのプロセスによって作られます。

このどちらが欠けても目標達成は叶わないので、プラスの側面だけでなく、マイナスとなりうる側面についても考えることが重要です。

そして、望むものを手に入れるためにはすでに持っている人の習慣を真似ることが大切です。

そのためにはまず実現したい夢や目標を設定し、今いる場所からゴールまでの道筋を思い浮かべてみましょう。

・目標達成の方法
・予想される問題
・問題の解決策

これらを考え、今すべきことに取り組むのが重要です。

問題を解決し結果を出し続ける5ステップかゆくない方の足をかいていないか

自分が上手くいかない根本的な原因がわかっていない状態では、何度も同じ失敗を繰り返してしまいます。

そこで、自分の問題がどこにあるのかを正確に把握することが重要です。

一生懸命努力しても成果が出ないときは、無駄なことにエネルギーや時間を割いている可能性が高いので、まずは問題がどこにあるのかを認識しましょう。

成功する人は、解決すべき問題が何かを正確に知るために十分な時間をかけるが、失敗する人は、問題を正確に把握するより前に、むやみに解決しようとしてあくせくする。

問題をしっかり把握するためには、適切な問いを投げかけることが大切です。そのために以下の5ステップを活用しましょう。

問題を解決し結果を出し続ける5ステップ

ステップ1:問題を認識する
→まずは問題があることを認識する。
ステップ2:問題を把握する
→問題の本質を正確に把握する。
ステップ3:解決策を探る
→可能な限り、たくさんの解決策を考える。
ステップ4:計画し、実行に移す
→最終的な期限を含めて、実行可能な計画を立案・遂行する。
ステップ5:結果を検討する
→結果を細かく検討し、効果がなければただちに問題を定めて、解決策を修正・補完する。

逆算スケジュールの立て方3ステップ

目標が似ていても、人によって成し遂げようとする方法は違ってきます。期限や方法がぼんやりとしている人もいれば、「いつまでに何をするのか?」を細かく決めている人もいます。

ここでは計画を立てる手順として、順行スケジューリング逆算スケジューリングが紹介されています。

順行スケジューリングとは、今を起点に順々に計画をたて、目標達成の時期を推測する方法です。

一方逆算スケジューリングは、最終的に目標を達成する時期を起点に逆算し、今やるべきことを決める方法です。

順行スケジューリングでは行き当たりばったりの行動になりがちなので、目標達成に向けた行動ができない可能性が高くなります

では、反対に逆算スケジューリングではどうでしょうか?

今いる時点を基準に計画をたて、必要なことを考えるとどれも重要に思えてきます。しかし、目標達成を基準として今を見れば、必要なことが選択できるようになります。

これにより、誘惑や目標と関係ないことを避けられるので、ストレスも減ってより達成しやすくなるでしょう。

このように結果を出す人は、常に未来の時点から見て今必要なことを判断します

一方結果が出ない人は、「やるべきこと」と「やらなくていいこと」の区別がつかず、全部が大切なことに思えてしまうのです。

成功するのは簡単だ。未来から逆算して現在の行動を選択する習慣を持ちさえすればいいのだから。

逆算スケジューリングは下記の3ステップからなっています。

逆算スケジューリングに必要な3STEP

ステップ1:まず、達成したい目標と最終的な期限をはっきり決める。
ステップ2:目標を達成するプロセスにおける小目標と期限を決める。
ステップ3:目標に関係する最初の仕事を選んで、ただちに実践に移す。

逆算スケジューリングはキャリア管理やビジネス以外にも、健康管理や人との関係など、人生のあらゆる場面で活きてきます。

この考え方はより一層豊かな人生を送るためにも必要と言えるので、人生をより充実したものにしたい方は、ぜひ逆算スケジューリングを取り入れてみましょう。

目標達成に必要なプロセス

車を運転していて、突発的なトラブルに遭遇したことはありませんか?

いきなり人や動物が飛び出してきた、前の車が急に止まってぶつかった、など様々な出来事に遭遇した人もいるはずです。

原因は一つに絞れませんが、事前の準備や予測が足りていないことが考えられます。

同じように、人間関係や仕事で起こるトラブルの多くが、突発的な事態に備えていなかったからこそ起きてしまうのです。

なので、事前に起こりうる可能性を予測し、備えることが大切と言えます。

失敗する人は何も考えずに実行に移し、予想していなかった出来事に対面して挫折することがほとんどです。

反対に成功する人は起こりうる事態を事前にシミュレーションし、対応策を考えています。

このような突発的事態への備えを「プランB」と呼びます。

人間関係、仕事、教育の場面などで、相手に何か伝えるときは常に「No」に対する答えを予想しておき、もし断られたら第2案を、それもダメであれば第3案を、というように準備をすることが重要です。

失敗する人は断られることが怖く、前もって想像しない場合がほとんどです。しかし、これでは結果を出すことが難しいので、目標設定に必要なプロセスを踏んでいきましょう。

目標達成に必要なプロセス

❶目標設定のための具体的な実践計画(プランA)を考える。
❷実践のプロセスで実践を妨害する突発事態を予想し、箇条書きにする。
❸それぞれの事態に対する代案(プランB)を考える。可能なら代案の代案(プランC)も考える。

将軍は出陣するにあたり、「絶対に勝つ」という肯定的な信念ではなく、最悪の状況を念頭に置き、危険を誇張して、事前に徹底的な備えをしてこそ、勝利を得ることができるのだ。

過去さまざまな実績を残したリーダーたちに共通しているのが、「プランBを徹底的に用意していること」です。

彼らは皆いい意味で怖がりだからこそ、最悪の事態を想定し、代わりの案を用意します。

プランBが持つ3つの機能

プランBが持つ3つの機能

❶予測可能性
→突発事態を予想する習慣を持てば、不確実性への不安感が和らぐ。
❷防御可能性
→予想される突発事態への対策を立てる過程で、状況と自分自身をコントロールする力が増強される。
❸生産性
→状況と自分自身に対するコントロール力の増強により、どんな状況でも後悔と損失を味わう機会が減り、成果と満足感を味わう機会が増える。

起こるかもしれない悪い状況を考えて別の案を用意し、頭の中でリハーサルすることを「メンタル・リハーサル」と呼びます。

このメンタル・リハーサルを行うことで、実際に悪い状況が起きたときに対応しやすくなり、同じ失敗を繰り返す可能性が低くなります。

他の人が楽観的にみている中でも失敗につながる原因を発見し、しっかり備えていきましょう。

行動に移すための公開宣言5ステップ

「せっかく目標を立てたのに、なかなか達成できない…」

こういった状態になる大きな理由の一つは、心の中で密かに誓っているからです。

人には言葉や文章で自分の考えを外に伝えると、その考えを守ろうとする習性があります。これを「公開宣言効果」といい、宣言したことを後から撤回できなくなります。

なぜかというと、言葉が行動を決めるからです。

例えば「私は数学の勉強が好きだ」と言葉に出し続けることで、自分が数学の勉強が好きなんだと考えるようになります。

人は自分が発する言葉を一番よく聞いているので、日頃発する言葉が自分の行動を作っていきます。

また、人は言動と行動が一致していない人物に対してついマイナスの印象を抱く傾向がある生き物です。

逆に言動と行動が一致している人には信頼感を抱きやすいので、決心を周囲と共有した方が守りやすくなるでしょう。

ではどのように公開していけばよいのでしょうか?

本著では世界的なボクサー、モハメド・アリが活用したコントロール方法を5ステップに分けて紹介しています。

行動に移すための公開宣言5ステップ

ステップ1:できるだけ多くに人に公開する
→身近な人だけに公開するのではなく、SNSを活用してより多くの人に宣言することで、自分の言葉に責任を持ちやすくなる。
ステップ2:繰り返し公開する
→公開宣言の回数が増えれば、それだけ決心を取り下げる可能性が低くなる。
ステップ3:劇的な効果を狙うなら、劇的な方法を探してみよう
→自分で方法がわからなければ、成果を出している人に助言を求めよう。
ステップ4:決心を確実に実践したければ、公開方法をもっとたくさん探してみよう
→公開する方法は人に直接伝えるだけではなく、ブログやSNSなどもある。
ステップ5:はっきり宣言し、約束を守らなかったときに支払うべき代価を明らかにしよう
→はっきりとやることを宣言し、途中で逃げ出せない状況を作る。

ぜひ自分が実行したいことを決め、上記ステップを参考に取り組んでみてください。

自己動機化の3つのステップ変われないのは望んでいないからだ

皆さんには変わりたいと望んでいても、なかなか現状が変わらないことはありませんか?

人が変われないのには理由があります。それは今の状況が耐えられないほど苦痛ではないからです。

何かを成し遂げたければ、漠然と「やってみよう」という考え方では駄目だ。「なぜ、やらなくてはならないのか」、その切実な理由を探さなくてはならない。

反対に、切迫した、切実な理由があれば、変化を起こすことができます。

つまり、諦めずに最後まで自分のやりたいこと、やるべきことを貫くためには、それだけ切迫した状況が必要なのです。

ではどのように追い込んでいけばよいでしょうか?

本著では自己動機化(動機づけ)の手順について、以下のように紹介しています。

自己動機化の3つのステップ

ステップ1:変えたい習慣や実行したい決心をひとつ探してみよう。
ステップ2:変化しない場合に起こりそうな恐ろしい状況をありありと具体的にイメージしよう。
ステップ3:実行したときに起きるプラスの変化を想像しながら、アクションプランを立てよう。

とはいえ、人は困難にぶつかった時に、「これ、絶対にしなくてもいいんじゃない?」と諦めてしまいがちです。

そこで、「派生効果」の活用もおすすめです。

派生効果とは、自分が行うことが周囲や社会に及ぼす効果を指します。

目標達成に向けて努力するだけでなく、達成したときに生じる周囲への影響を考えることが、自分を動かす大きな原動力になります。

自分が取り組む理由と派生効果が一致すれば、諦めずに最後まで実行することができるでしょう。

第2章:実行する

ベストタイミングは常に「いま」だ

「強く決心したのに、つい3日坊主になってしまう…」

やると強く決心したのに、気がついたら途中でやめている、ということはありませんか?

これは、あなたの心の中に「実行したくない」という強い動機が隠れているからです。誰しも表向きでは変化を望んでいても、心のどこかでは変化したくない気持ちがあります。

そして、決心を先延ばしにするもう一つの理由は、「時間不一致現象」が起きているからです。

これは例え同じことに取り組むとしても、経過する時間によって実行までのハードルが変わることを言います。

つまり、後回しにするほど実行しにくくなるのです。

「今はあまり気分が乗らないから、後でやろっと。」

このように後回し癖がついている方は要注意です。

後回しにしても、新たにスタートするための完璧なタイミングはやってこないので、今やることに意識を向けましょう

もっとも実践に適した日は「今日」であり、もっとも実行に適した時間帯は「いま」である。

最初の1%の行動に全力を注げ

「勉強したいのにやる気が出なくて…」
「部屋の片付けをしたいのになかなかやる気が出なくて…」

「やろう!」と思っても、最初の一歩が出ずに、なかなか行動へ移せない時があります。

これはやりたいことに対して難しさを感じているからです。なので、難しさの中から簡単に取り組める「小さなこと」を探し出すのが重要です。

意欲がわかないことに手を付けるもっともよい戦略は、まず小さなところから始めてみることだ。

例えば、勉強を始めたい時は机に座って教科書を開くところから始め、パソコンで文章を書きたければパソコンを開くところから始めるとよいでしょう。

不思議と一旦始めてみれば、そこから進むのは楽です。実際は意欲がなくて開始できないのではなく、開始しないから意欲が湧かないのです。

まずは自分が実行することの手順を細かく分解し、その中の小さな一歩を踏み出してみましょう。

「ふたつの締め切り」をつくりなさい

年初になると、誰もが1年の目標や計画を立てます。

ところが、しばらくすると記憶から薄れてしまい、うやむやになることが多いです。仮に始めたとしても、3日坊主になって途中でやめてしまう現象がよくみられます。

これは、他人から与えられた締め切りにコントロールされているのが原因です。

では、継続して取り組み続けている人はどのように考えているのでしょうか?

実は、彼らは他人から与えられた締め切りを自分で設定し直し、調整しているのです。

これが自分の人生をコントロールすることに繋がっています。

具体的には、「終了デッドライン」「開始デッドライン」という2つの締め切りを設ける習慣を持っています。

特に取りかかりが遅い方は、開始デッドライン(始める時間)を決めてみましょう。

締め切りとは、家が火事になったのと同じことだ。

締め切りこそが緊張感を持たせてくれ、人を必死にさせる原動力となります。

また、締め切りギリギリになって仕事を終える現象のことを「パーキンソンの法則」と言います。

これを防ぐためには、目標達成に必要な時間を多く取るよりも少し短めに設定しましょう。

時間がありすぎるとかえって成果を出せなくなるので、時間を決めて取り組むことがおすすめです。

どんな状況であれ、すべてのことを全部やれる時間はない。だが、どんな場合でも、必ずやるべきことをやる時間はある。

エジソン成功の秘訣「実験精神」がオススメな3つの理由〜人生は実験の連続だ

ここではエジソンを例に話が展開されています。

エジソンはどんなに些細な問題であっても、解決策を求め努力したことを「実験」と呼んでいます。

さらに、エジソンは失敗ですら仮説が間違っていたという事実を教えてくれるものであり、新しい仮説へと導いてくれるもうひとつの成功体験と捉えています。

実験精神を持つことで今までと見方が変わり、新たな解決策が思い浮かぶようになります。

具体的に優れている点としては、以下の3つです。

実験精神が優れている3つの理由

失敗に対する恐れを和らげる
→実験は失敗を当然と考える。もし失敗したとしても、それによって仮説の間違いをきちんと検証できる。したがって、失敗を恐れなくなる。
創造性が高まる
→実験とは、古い知識や理論を新しいものに置き換えることだ。だから実験精神を持てば固定観念が破られ、視野が広くなり、柔軟性と創造性が高まる。
自分と現実をコントロールできる
→実験とは、ある現象をよく観察し、さまざまな条件を人為的につくって仮説を検証するプロセスだ。そのため、自分と現実をうまくコントロールできる。

うまくいくための必須事項「助けてもらう」ための3つのコツ

他人の助けなくして、どんな人でも豊かな人生を送ることはできない。望むものは手に入れられなかったとすれば、それは他人の助けをうまく得られなかったという意味だ。また、他人の助けを得られなかったのは、助けをうまく求められなかったという意味だ。

何をしてもうまくいく人たちがいますが、彼らの特徴はうまく人に頼めるところです。

必要なときに教えを請うことができる人は謙遜を知っているので、他の人の協力を得られることが多いです。

反対に傲慢な人は自分のプライドが傷つくことを恐れ、人に頭を下げることができません。

これでは誰も手を差し伸べてくれないので、うまく人に頼りましょう。

しかし、態度が大きい人に対して人は助けたいと思えません。

助けてあげたいときに気持ちのいい人の3つの特徴

❶助けを求める前にやってきた努力と実践のプロセスを知らせてくれる
❷心から尊敬する気持ちと謙虚の姿勢を人一倍強く示す
❸お返しを約束し、助けに対するフィードバックを提供し、感謝の気持ちを表す

これらの特徴を理解し、自分より先に問題解決した人を探して、その人に助けを求めましょう。

見られていないと人は動けない

人は、誰かに見られている意識を持つことで行動に移しやすくなります。

それは誰の目でもよく、自分自身の目があると考えるだけでも、気持ちが引き締まって力が湧いてきます。

加えて、自分を観察対象にすればその活動をより自覚しやすくなり、もっと頑張ろうと努力するようになるでしょう。

これは、毎日体重計に乗るだけで体重が減っていく、という研究結果からもわかります。

大事な仕事の前に雑用をやりたくなる理由

やりたくない仕事から逃げるためのいちばん簡単な方法は、その仕事と少しでも関係があって、しかも楽な仕事を見つけることだ。

人は重要な仕事を目の前にすると、簡単な仕事(頭を使わなくていいもの)をすることで、ストレスを避けようとします。

一方、仕事に素早く取りかかることができる人の特徴は、ストレスとうまく向き合えることです。合わせて整理整頓が上手であるという特徴も持っています。

なぜなら、必要なものを適切な場所に置くことですぐ仕事に取りかかれるからです。

ぜひ、日頃から身の回りを整理整頓する習慣をつけておきましょう。

第3章:維持する

自己イメージを変える3ステップ〜人はセルフイメージ通りの人間になる

「私はこんな人間だ」と自らを規定すれば、本当にそんな人間のように行動する。そうして結果的にそんな人間になる。

人は無意識に自分がどういう人間かを決めており、その認識が自分自身のイメージを作っています。

このイメージが行動へと繋がり、一貫性を持たせるように思考も形成されていくのです。

自己イメージを変えるためには以下の3ステップが重要となります。

自己イメージを変えるための3つのステップ

ステップ1:決心しながら実行に移せないでいることをひとつ思い浮かべるステップ2:実行を妨げている障害物となっている自己イメージを探してみる
ステップ3:それを変化への足掛かりとなる自己イメージに置き換える

どんな人でもイメージを超えた自分になることはできないので、自分の可能性を広げたい場合は、より成長した自分をイメージしましょう。

人の頼みを断れないのはなぜか

相手の要求や望みに対して断れない人に足りないのは、自分の立場を主張する勇気です。

人間関係を崩したくないという気持ちもわかりますが、結果的に自分自身がストレスを抱え込み、最終的により関係性が悪化する可能性も高くなります。

また、断れない人の特徴は本当に大切な目標がないところです。

自分が目指す目標が定まっていれば、目標達成に必要ない仕事や依頼を断ることができるはずです。

気の進まない依頼を効果的に断る方法に関しては、本著で詳しく紹介されているので実際に読んでみてください。

掃除をしたければ、家に友達を呼ぼう

意志の力に頼っていては、自分の行動をコントロールすることはできません。

ここで重要なのは、「環境をコントロールすることで自分自身をコントロールできる」という点です。

逃げられない状況に自分を追い込むことで、「もうやるしかない」という場面ができます。

これを「背水の陣」と言い、背水の陣を張って戦う人と、退路を作っておく人とでは結果に大きな差が生まれます。

なので、否が応でも行動する状態を作りましょう。

いかなるときも目標から目をそらさない

望むものを手に入れたければ、望まないこと、避けたいことについてではなく、望むものとそれを手に入れる方法について考える時間をもっと増やさなければならない。

結果を出す人には共通点があります。

それは、いついかなる時も目標から目をそらさないことです。

人は目標に集中する際に、目標と関連のある情報だけに強く反応し、その他の情報や刺激を受け入れないようになります。

これを「選択的注意集中」と呼びます。イメージとしては、アンテナを立てることで目標に関係のある情報が集まってくる感じです。

ぜひ目標を明確にし、忘れないように毎日思い浮かべるようにしましょう。

・目標を紙に書いて目に見える場所に置く
・目標を書いた紙を携帯の待ち受け画面に設定する

などの方法がおすすめです。

雨が降るまで雨ごいをしよう

ほとんどの人は何かに挑戦している時に、何度やってもうまくいかないことに直面すると、これからも結果は変わらないと判断します。

ところが、うまくいく人は諦めずに努力を続ければ、いつかは結果が出ると考えています。

人は決して失敗しない。ただ、途中でやめているだけだ。

可能性を閉じているのは周りの誰でもなく、あなたかもしれません。

教えることは学ぶこと

人が一番学びを得られるタイミングは、他人に教えるときです。

他人に助言できるということは、すでに自分のなかに解決策があるということを意味しています。

例えばダイエットに成功したいのであれば、ダイエットのコツを他人に教えましょう。実際に本を10冊読むよりも、誰かに教えた方がずっと結果に結びつきやすいです。

5.実践ポイント

・スケジュールは逆から立てなさい

計画を立てる手順には、現在を起点に計算して目標達成時期を推定する「順行スケジューリング」と、最終的に目標達成する時期を起点に今やるべきことを選ぶ「逆算スケジューリング」があります。

特に大切なのは逆算スケジューリングです。

いつまでに目標を達成したいかによって、今やるべき行動が見えてきます。

やるべきことがわかったら、まずは必要な行動をひとつ選んで実行しましょう。

・「密かな誓い」はかなわない

自分の心の中で密かに決心したことは、決心していないのと一緒です。

人は言葉や文章で公表した考えを最後まで守ろうとするので、叶えたいことや目標を友人や家族に伝える、もしくはSNSで発信しても良いでしょう。

ポイントはできるだけ多くの人に公表すること、何度も繰り返し公開することなので、決心をより強くするためにも、色々な人に伝えることが大切です。

6.感想、書評、学んだこと

この本はかなり実践的な内容になっているので、実際にやってみることに大きな意味があります。

自分自身つい後回しにしてしまう癖があるので、この本を読んで気づいたことや、学んだことはたくさんありました。

特に、後回しにするのは自分の意志が弱いからだと思っていたので、「先延ばしにするのは意志ではなく、技術の問題」という部分はとても衝撃的でした。

ただ、全部を取り入れるのは大変なので、まずは自分が取り組めそうな部分からやってみることが大切だと思います。

「あとでやろう」
「明日やろう」

このような言葉が口癖になっている人に、ぜひおすすめしたい1冊です。

7.名言

人は決して失敗しない。ただ、途中でやめているだけだ。

誰しもなかなか成果が出ず、つい諦めたくなる経験をしたことがあるでしょう。

ただ、もう1回だけすれば成果が出るかもしれない。その前にやめてしまうのはもったいないです。

表向きには変化がないとしても、何度も挑戦し続ければ突然大きく変わる瞬間がくる、そう思わせてくれる言葉です。

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