内容紹介
「今の仕事をずっと続けてていいのだろうか…」
「何かしてみたいが、何がしたいのかがわからない…」
そんな悩みを抱えている方は多いはずです。
もしかすると、そんな方は「やりたいこと」がないのではなく、「やりたいこと」の見つけ方がわからないだけなのかもしれません。
やりたいことを見つけるには「自己理解」が重要になります。
自己理解を通して自分を正しく理解することで、自分らしい生き方を実現できるのです。
この本を読んで、自分の「本当にやりたいこと」を見つけるための具体的な方法を知り、自分の「本当にやりたいこと」を軸に仕事について考えてみましょう。
題名 | 世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方 |
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著者 | 八木仁平 |
出版社 | 株式会社KADOKAWA |
発行日 | 2020/05/28 |
ページ数 | 221ページ |
こんな人にオススメ
・自分が「本当にやりたいこと」を見つけたい方
・自分に合った仕事を見つけたい方
・自分を正しく理解し、本当の自分に気付きたい方
著者紹介
八木仁平
株式会社ジコリカイ代表取締役
早稲田大学卒業後に独立したが、働く目的を失い鬱状態になる。
自分自身が本当にやりたいことを見つけるために、100冊以上の書籍を読破。
300万円をセミナー参加に費やす。
やりたいことを模索し、独自の「自己理解」に取り組む。
開発した自己理解プログラムには年間200人が参加。
自己理解を世界中で当たり前にするための仲間を募集中。
『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』要約
・「やりたいこと」探しにおける罠
一番危険なのは、「やりたいこと」が何もなく、漠然と日々を過ごしてしまうこと
多くの人は、「やりたいこと」がないのではなく、「やりたいこと」の探し方がわからないだけかもしれません。
「やりたいこと探し」をするときは、以下の先入観に囚われないようにしなければなりません。
「人のためになることでなければいけない」
「見つけるにはたくさん行動するしかない」
「やりたいことが仕事にならない」
これらの先入観があることで、やりたいことを見つけるのが非常に困難になります。
やりたいこと探しを始めるには、まずこれらの先入観を取り去ることから始めるべきです。
・自分の道を進む人の特徴
選択肢が多い現代において、自分の進むべき道を決断するために重要な判断基準があります。
「自分はどうしたいか?」という心の基準です。
給料や福利厚生、将来性などの「メリット」は仕事を選ぶ判断基準の一つにはなります。
しかし、これらは自分の外側にある「他人軸」での判断基準です。
そうではなく、内側にある「自分軸」で仕事を選ぶのが重要なのです。
自分軸があれば、複雑な社会でも、確固たる「自分」を持って生きていくことができます。
自分の道を進むためには「自分軸」という判断基準を持つことが重要なのです。
・本当にやりたいことの見つけ方
どんな人にも、「好きなこと(情熱)」「得意なこと(才能)」があるはずです。
この2つがかけ合わさることで「やりたいこと」は見つかります。
ただ、「やりたいこと」であるというだけでは仕事にするには十分とは言えません。
何のために働くのか、という「大事なこと(価値観)」の判断基準があって初めて「本当にやりたいこと」は見つかります。
「やりたいこと」をしている時にさらに「大事なこと」も満たしている状態こそが、「これが本当にやりたいことだ!」となります。
これらの判断基準を持って仕事を選ぶことで、正解を引ける確率は圧倒的に高まります。
・将来のために生きるのをやめる
何をするかを決める時、「とりあえず将来役に立ちそうなスキルでも身につけておくか」と考える方も多いはずです。
しかし、将来の可能性の中に生きているうちは、やりたいことは見つかりません。
筆者はこう主張しています。
「やりたいこと」を決めるのを先延ばしにしてはいけない
「やりたいこと」が見つからないのは、今の自分と向き合うのを先延ばしにしてきたからなのです。
やりたいことを見つけるには「今一番やりたいことは何か?」という考えを持つことが重要です。
将来や未来に振り回される必要はありません。
何よりもすべきなのは、「今の自分と向き合うこと」なのです。
・「失敗」も「後悔」も、全て学びに変えられる
過去の失敗や後悔から目を逸らし続けていては、いつまで経っても人生は平坦なままです。
失敗や後悔は必ずしも悪いものではありません。
失敗や後悔は自己理解で全て「学び」に変わる
ネガティブな経験に対して意味づけを施し、学びを得ようとする姿勢があれば、どんな出来事も全て「学び」になります。
つまり、自己理解の技術を身につければ「失敗」や「後悔」はなくなるのです。
過去のどんな後悔も失敗も全て「学び」になれば、あなたの人生経験は何倍もの速度で積み上がってゆくはずです。
実践ポイント
【自分の中の価値観を探る5つの質問】
「自分軸」は、自分の中の重要な価値観でもあります。
この価値観を見つけるための5つの質問があります。
①尊敬する人、尊敬する友人は?その人のどんなところを尊敬している?
②今の自分に大きな影響を与えている、幼少期や思春期の出来事・経験は?
③今の社会には何が足りないと思う?
④「自分って人生で何を大事にしてそう?」を周りの人に聞く。
⑤自分の子どもや、他人へ助言する時に、一番伝えたい行動と、一番伝えたくない行動は?
この5つの質問に答えることで、自分の中の価値観を明確にすることができます。
【「得意なこと」を見つける5つの質問で、長所を尖らせる】
短所をいくら克服しても、人並みにしかなりません。
しかし、長所を伸ばせば、他人に対して圧倒的な差別化を図ることができます。
得意なことを見つけるための5つの質問は以下です。
①これまでの人生で一番充実していた経験は?
②最近、イラッとした、もしくは心がザワザワしたのはいつ?
③仲の良い人に「自分の長所って何だと思う?」と聞いてみる。
④明日仕事を辞めるとして、もっとやりたかったと感じるのはどの部分?
⑤これまでの人生で成果が出たことは?どうやって成果を出した?
これらの質問に答えることで、自分の得意なことを見つけられるはずです。
感想・書評・学んだこと
私が就職活動をしていた頃、1番苦労したのが「自己分析」でした。
漠然とやってみたいことはあるが、熱意があるわけではない。
得意なことはあるが、それが仕事にできるとは思えない。
そんな思いで自己分析をしていたあの頃を、本書を読みながら思い返していました。
仕事を心から楽しみ、自分が生きたいように生きていくためにも「自己理解」がとても重要なのだと学びました。
本書には「やりたいこと」を見つけるための質問や、具体的なメソッドが多数書かれています。
自分が就職生の頃にこの本と出会えていればなぁと思わずにはいられません。
今後、転職などのキャリアの転換期に改めて読み直したい一冊です。
最高の名言
「成功とは『目標達成』することではない。『自分らしい今この瞬間』を生きることが成功だ」
いくら稼げていても、いくら良い暮らしができていても、自分に嘘をついて心がモヤモヤしていたら失敗です。
逆に、自分に嘘のない仕事をした結果、自分らしく生きられるのならば、その時点で成功と言えます。
お金や名誉は、おまけのようなものです。
他人から認められなくても、お金が稼げなくても、あなた自身が嘘のない生き方をできているなら、それは「成功」なのです。