ビジネス実用

『超客観力』(メンタリストDaigo)あらすじ・要約・感想まとめ

内容紹介

人生最強の能力「超客観力」

人生の中で、一度は自分と向き合う機会を設けた人はいると思います。

進路を決める時、就職先を決める時、やりたいことに挑戦する時など

人生の中で選択を行う際、自分がどういった人間(性格)なのか考える機会はとても重要なことです。

しかし、実際に自分のことを考える機会に何から始めればいいのかわからない。

誰しもそんな経験をしたことがあるのではないでしょうか?

本書は、自らを客観視して人生を豊かに生きていくために必要な内容を実際のワークを通して学べる1冊です。

題名超客観力
著者メンタリストDaigo
出版社ripicbook
発行日2020/04/21
ページ数242ページ

こんな人にオススメ

・自己分析の方法に悩んでいる人

・自分らしく生きていきたい人

・人生の満足度を上げていきたい人

著者紹介

メンタリストDaigo

慶応義塾大学理工学部物理情報工学科卒

人の心を作ることに興味を持ち、人工知能記憶材料系マテリアルサイエンスを研究

英国発祥のメンタリズムを日本のメディアに初めて紹介し、日本唯一のメンタリストとしてTV番組に出演

その後、活動をビジネスやアカデミックな方向へ転換、企業のビジネスアドバイザーやプロダクト開発、作家、大学教授として活動

ビジネスや話術から、恋愛や子育てまで幅広いジャンルで人間心理をテーマにした著書は累計400万部

『書籍名』要約

・客観力に対する3つの思い込み

誰しもが頭では、客観性の重要性を考えているにもかかわらず、心の底から「客観力が欲しい」と願っていない。

「お金が欲しい」、「仕事で成果をあげたい」のような願いと同じレベルで客観力を求めている人はほとんどいないと筆者は述べています。

その理由は、多くの人が以下の3つの思い込みをしているからです。

①自分は正確にものごとを見られるほうだ

事実→実際にはたいていのことをゆがんだ視線で見ている

②自分のことは自分が一番よくわかっている

事実→誰もが自分のことは10%しか正しく理解していない

③自分のことは自分で判断するのがよい

事実→他人の判断に任せた方が正確性が高い

このように、たいていの人は自分のスキルや判断力を過信し、「客観力」についても自らの能力を平均よりも上だと思い込む傾向があります。

・「汝(なんじ)自身を知れ」

この有名な格言は、かの賢人ソクラテスが自身の行動の指針にしたことで知られています。

”自分の習慣や特性などを正しく自覚し、その自覚に立って真の知恵を手に入れ、正しい行動を選ぶこと”

自分はどのような価値観や情熱をもった人間なのか?無意識のうちにどのような行動をとっているのか?

これらの情報を客観的に把握しなければ正しい行動はできません。

・客観力の最大の敵「反すう思考」

「客観力」とは、いったん鍛えれば万事OKというわけではありません。

意識して客観性の維持に取り組まない限り、能力が下がってしまいます。

ここで言う「反すう」とは、自分の欠点や過去の失敗を繰り返し考え続けてしまう現象を意味します。

どのような人でも、ふとした瞬間に自分の欠点や過去の失敗が頭の中に浮かび、ネガティブな思考に取り憑かれてしまった経験はあるのではないでしょうか。

このような心理は、クリアな思考に悪影響を与えてしまいます。

近年の心理学では、「反すう思考」が鬱病の最大原因のひとつとも考えられており、この傾向が強い人ほど抑鬱や不安に苦しみやすいと報告がされています。

・Googleが最重視する特性「知的謙遜」とは?

「知るを知るとなし、知らざるを知らずとなす、これ知るなり」

自分が持つ知識や情報の範囲を把握し、逆に自分が何を知らないのかを正しく理解する。

これが物事を本当に『知る』ことです。

つまり、「知らざるを知らずとなす」態度を身につけると、私たちの判断力は大きく上がり、結果として高い客観性が育まれます。

この態度を、心理学で「知的謙遜」と呼びます。

Googleのような優秀な人材は集まる企業でも、他者の貢献を正しく認めるには、ただの謙虚さではなく「知的謙遜」が欠かせないと考えられています。

知的な謙虚さがないと自分が犯した失敗から改善点を学ぶことができず、いつまでたっても客観的な力が育ちません。

実践ポイント(客観力を磨く5つの方法)

この本では、ワークを通して実践的に客観力を磨くことができます。

①価値観リストで人生の価値観をチェックする

②内観に役立つ19の質問に答える

③感情の変化、肉体の変化を計測する

④反すう思考テストの実践

⑤「知的謙遜」を計測する22の質問に答える

実際に、客観力を磨いていくためには、自分と向き合う時間が重要となってきます。

まずは、本書に記載されているワークを実践することが客観力を身につける近道です。

感想・書評・学んだこと

私は、この本のワークを実践して改めて自分を客観視し価値観を知ることができました。

自分がなんとなく大切だなと思っていたことも落とし込んで言語化することで考え方の幅が広がります。

誰もが、自分と向き合う時間を大切にしようと頭では考えている人は多いと思います。

私自身もそうでした。

しかし、結局頭で考えているだけでは何も変わりません。

実践してこそ、自分の大切なものを見つけることができます。

自分と向き合うことは、人生を豊かにします。

本書を実践して、1人でも多くの方が人生を素晴らしく生きていく人が増えたら幸いです。

最高の名言

自分の限界を知っている分だけ、「根本的な帰属の誤り」にまどわされにくく、異なる意見に対しても寛容な態度を崩さず、ちゃんと事実について判断をくだせる

「根本的な帰属の誤り」とは、良いことが起きたのは自分のおかげで、悪いことが起きたのは他人のせいだと考えてしまう心理のことです。

この情報社会の中で、何が正解で不正解ということは決してありません。

客観力を養い、他人の価値観にも耳を傾けられるような知的謙遜力がある人が増えれば、きっと世の中は良くなると私は信じています。

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